「発育の遅れかもしれない」って相談を受けたケースのその後の記事です。
相談経緯
元々どんな相談だったのかというと
- 1歳4か月でずり這いしかしない
- ずり這いもやや非対称
- つかまり立ちもしない
- 小児科医からは「もう少し様子をみましょう」と言われている
こんな相談を受けて関わりだしたのが、2013年の6月。7月頃の様子を記事にして一度書いています。
その後、時間を見つけては定期的に観察していました。11月に1歳半検診があるというので、その前の10月ごろに一度お母さんを交えて発達相談しました。
10月の様子
お母さんが来る前に、1時間ほど一緒に遊びながら観察。
- 伝い歩きが可能
- バランスの難しいような姿勢でも片手のつかまり立ちで安定している
- 四つ這いが出来るようになっている
- 非対称な姿勢は解消している
というような状態だったので、ゆっくりとした発育ながら3か月前よりは運動発達的には成長していました。
歩行だけに着目してみると、
- 膝立ちが出来るようになった
- 四つ這いが可能となった
ことなどから股関節への荷重とその支持ができていること、体幹の安定性がある事などから、あと2か月くらいで歩けるようになるのではないかなって感じました。
その後お母さんも来園されたので、現在の様子と今後の見通しについて説明しました。
お母さんも、四つ這いが可能となり、つかまり立ちや伝い歩きが可能となってきていることから、前回お会いした時よりも心理的には落ち着いておられました。ですので、お母さんとの面談は短時間で終了しました。
子供の成長も順調だったのですが、お母さんが精神的に落ち着いていたことの方がホッとしました。
12月の様子
先週の勤務後に再び子供の様子を見に行きました。
しっかりと歩いていました
歩けないときは、僕に近寄って遊んでくれていたのですが、歩けるようになるとなかなか近寄ってきてくれなかったのが残念ですが、しっかり歩けていたし、姿勢も安定しており、上肢をバランスの補助として用いるような不安定さもなかったので、とりあえず一安心。
1歳7か月で安定した歩行を獲得したことになります。
一般的には遅いって感じですね。
このケースから感じたこと
小児科医から
「もう少し様子をみましょう」
と言われて、保育士に相談してその保育士さんから私に相談があったケースです。保育師と私が同一法人の会社だったから対応できましたが、同一法人に私がいなければ、お母さんも保育士さんも悩んだまま過ごしていたと推測されます。
こんなケースは非常に多いと思います。
こういった相談に理学療法士、作業療法士は十分に対応できる能力を持っていると思うのですが、それぞれの職場でだけ業務をしていたのでは、こういったケースのフォローはできない。もっともっと、理学療法士、作業療法士がお手軽に相談できる体制をとる、もっともっといろんなところで理学療法士や作業療法士が、他機関や他職種と繋がっておく必要性を強く感じました。