誤解を受ける可能性があるので「一つ前の記事」である「実習のこと」について補足します。
ひとつ前の記事で言いたいのは「養成校を卒業しなければ国家試験を受けることができない。だから、卒業するためにはなんとしてでも実習をクリアーしてほしい」ということです。
でも、最近の学生さんや養成校の教員の方のお話を聞いているといろいろな問題に行き当たります。
それが、実習を途中でドロップアウトするという行為です。
これにはいろいろな原因が考えられると思います。
実習がうまくいかない
指導者との関係がうまく取れない
学生の能力が低い
などなどいろいろです。
そんななか私が心配しているのは「学生が自己判断で実習を中断してしまうこと」です。
指導者は実習生に問題がないと思っていても、学生が自分のことを過小評価して自ら実習を中断してしまう。
指導者との関係がうまく取れなくて中断してしまう。
どんな理由にしろ指導者側の判断でなく、養成校からの指示でなく、学生の自己判断による中断はなんとしてでも避けたいのです。
その理由は作業療法士になるのに必要な能力が備わっているかどうかを客観的に判断する能力が学生には十分に備わっていないからです。
だからそれらを客観的に判断してもらうためには第3者に介入してもらう必要があります。それが養成校の教員だと思います。
そう思って一つ前の記事を書いています。
で、学生が判断できない材料のひとつとして、「目の前にいている作業療法士がどうなのか?」ということ。比較できる対象をあまり持っていない学生さんにとってはその実力すら判断できません。だから、勝手にドロップアウトしてほしくないのです。作業療法士の側も学生さんとの関係を築くのに時間がかかることもあります。
この記事を書いている私でさえ、自分の指導力を第3者から客観的に評価してもらうことなんてあまりないのですから。だからこそ、学生さんは自分からドロップアウトしてはいけないのです。
亭主