2014年4月のナイトセミナー「これから地域で働きたいセラピストが今すべきこと」が無事終わりました。15名の参加がありました。
参加者数としてはまずまずですかね。
経験を語る先輩が減っているんだという事
アンケートで結構多かったのは
- 講師の体験がリアルに伝わってくる
- 経験談が多くてわかりやすい
この感想は私が意図している狙い通りの感想。
私が講師を務めるときの講義内容はたいてい、私が経験していることを研修会テーマとして選択している。だから、学術的な内容は非常に少ない。学術的なことが少ない研修会を開催することに対しての、是非はいろいろあると思う。
しかし、このようなスタイルでも研修会に対してのリピーターや、研究所のFacebookページへの「いいね」は増えている。
この現実から推測できることは、経験を伝える役割を担っている「先輩的立場の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士」が少ないということだ。
セラピストのレベルアップには技術ではなく経験を伝えることだ
研修会の冒頭でいつも伝えることは
「私の経験を皆さんにお伝えします、その経験から皆さんが多くのことを学んでいただくことで、私が24年かけて学んだレベルに、皆さんは半分以下の年数で達してください」
このように話している。
色々回り道とか、試行錯誤してきたから今の私がある。
失敗という経験を積むことも理学療法士や作業療法士、言語聴覚士として必要だ。しかし、効率よく学べる方法があるのなら、失敗を減らすこともできるし、学ぶ時間を短縮することもできる。
それが、先輩から学ぶということだ。
だけど、リハビリテーション業界は若手だらけだ。ベテランセラピストが自分の経験を伝えることが減ってきている。同じ病院のセラピストにしか自分の経験を伝えていない。
だから若手ばかりの病院に勤務している理学療法士や作業療法士、言語聴覚士たちはベテランから学べない。
だから不安を感じて治療手技ばかりを求めてあちこちの研修会に参加するようになる。
不安の軽減を図るのには治療手技の研修会だけではない。経験を伝えることで、不安の軽減を図ることは可能なんだ。
経験を伝える
やまだリハビリテーション研究所では主として「ベテランが経験を伝える」研修会を中心に開催している。
研究所を始めた3年前には、こんな内容で人が集まるのか不安だったが、幸いにして少ないながらも参加者がいて、赤字にもならず継続できている。
やはり、経験者の経験を伝えることが必要だってことだ。
全く儲からないが、もう少し頑張ってみよう。